クリエイターのエコシステムと YouTube において重要なResponsibility(責任)

世界中の数百万人ものクリエイターが、YouTube を利用してコミュニティを発見し、世界各地の視聴者にリーチして、ビジネスにつなげています。この活気に満ちたコミュニティを守るため、YouTube は 4 つの Responsibility(責任)を設けました。それらは「違反コンテンツの削除する(Remove)」「信頼できるコンテンツを見つけやすくする (Raise) 」、「ガイドラインのボーダーライン上のコンテンツや有害な間違った情報の拡散を減らす (Reduce) 」 、そして、「信頼できるクリエイターやアーティストなど投稿者に報いる (Reward) 」です。この度、収益化プログラムに参加するクリエイターが 200 万人の大台を突破しました。これを受けて、YouTube のクリエイターやアーティストに還元する取り組みをご紹介します。

14 年以上前、YouTube は YouTube パートナー プログラム(YPP)を開始しました。これは、利用資格さえ満たせば誰でも参加して収益化を開始できる、当時では他に類を見ないほどオープンな収益化プログラムでした。実際にこのプログラムでは、得られた収益の半分以上をクリエイターに還元しています。そして今日でも、YPP は世界のクリエイターエコシステムを牽引する非常に大きな原動力であり続けています。YPP に参加しているクリエイターは、広告収益や Super Chat など様々な収益化機能(今後もさらに増える予定)により YouTube のコンテンツから収益を得て、生計を立てることができます。過去 3 年間に YouTube がクリエイター、アーティスト、メディア企業に支払った金額は、300 億ドル以上に上ります。

今では、全世界で 200 万人を超えるクリエイターが YPP に参加しています。技術系のレビュアーからエンターテイナーまで、多種多様なコンテンツで世界中の人々に発見、学び、楽しみを与えています。こうした多数のクリエイターが仕事を生み出し、クリエイターが所在する国と世界の経済に貢献しています。これは例えば、ドアの修理方法からミュージックビデオ、さらには応用物理学の講義まで、ありとあらゆる良質なコンテンツを、世界中の人々が無料で視聴できるということでもあります。

 

クリエイターエコシステムの保護 

視聴者、クリエイター、広告主の全員が、YouTube が Responsibility(責任)を果たしていると確信したときに、このユニークなビジネスモデルは正しく機能します。YouTube はこの数年間、コミュニティと素晴らしいコンテンツを生み出している多数のクリエイターを保護し、コミュニティガイドラインに違反したチャンネルやコンテンツを厳しく取り締まるために必要なポリシー、リソース、プロダクトへの投資を行ってきました。実際に、2020 年第 4 四半期には、YouTube の違反コンテンツ視聴の割合は 0.16~0.18% でした。これは YouTube の 1 万回の再生のうち、違反コンテンツの視聴によるものはわずか 16~18 回しかないことになります。責任を果たすことを第一に考えたことが、クリエイターやビジネス全体にとって結果的にプラスに働きました。2021 年第 2 四半期には、広告収入は70億ドルにまで上り、これまでのどの四半期よりも多くの金額を YouTube クリエイターとパートナーに還元しました。

クリエイターが YouTube パートナー プログラムに参加して収益を得るには、YouTube のコミュニティ ガイドラインを遵守するだけでなく、さらに高い基準を満たす必要もあります。YPP に応募するチャンネルはすべて、YouTube のポリシーを遵守しているかどうか確認するため、審査担当者による審査を受けます。定期的な審査により、ヘイトスピーチハラスメント誤った情報などに関するポリシーへの違反を繰り返すチャンネルは YouTube のポリシーを遵守していないとみなされ、YPP から削除されています。

広告は、クリエイターの収益の中心となっています。そのため YouTube は、広告主が YouTube のシステムを信頼し、安心して動画に広告を掲載できるようにする必要があります。実際、広告主のブランドが問題のあるコンテンツや不正行為者と結び付けられたことによって広告出稿を中止されたこともありました。システムへの信頼を失えば、広告主は YouTube への支出を縮小します。これはごく少数の不正行為者だけでなく、エコシステム全体に影響を及ぼします。

YouTube は広告主と緊密に連携して、改善を施してきました。そして現在では、広告主のブランド保護を 99% 実現しています。その結果、YouTube は、コンテンツ レベルでのブランドセーフティにおいて 米 Media Rating Council (英文)から認定を受けた最初のデジタル プラットフォームとなりました。また、 YouTube は、さまざまな関係者が広告主と共にデジタルの安全とブランド保護の向上に取り組むイニシアチブである、Global Alliance for Responsible Media(GARM)の創設メンバーの 1 社でもあります。その取り組みの一環として、広告掲載に適していないコンテンツを定義する業界標準(英文)の確立を支援しました。

システムの改善と広告主からの信頼の高まりによって YouTube は売上規模そのものを拡大し、YPP に参加するチャンネル全体を成功に導いています。2020 年に YPP に加わった新しいチャンネルの数は、前年比 2 倍以上となりました。年間収益が 100 万円以上の YouTube チャンネルの数も、日本で前年比 50% 以上増加しています。

 

YPP 参加クリエイターに対する信頼を拡張

YPP に参加しているクリエイターは、自身でチャンネル収益化を細かく管理できるプログラムやサービスを利用できます。自己診断プログラムでは、クリエイターが広告掲載に適したコンテンツのガイドラインに照らし合わせて自身の動画を自己評価できます。動画の自己診断が一貫性を持って正確に行われている場合、YouTube の自動システムよりもクリエイターによる入力が優先されるようになります。同プログラムにより分類分けを間違えるケースが 50% 以上減少しました。

また、新しく導入した「チェック」プロセスでは、クリエイターが投稿する動画が自動的にチェックされ、著作権侵害の申し立てや広告の適合性に関する制限を受ける可能性があるかどうかが判定されます。このプロセスにより、クリエイターは動画の収益性を把握したり、必要に応じて編集作業を行ってから動画を投稿したりすることができます。

この様な取り組みの結果、YPP に参加しているチャンネルから投稿されたコンテンツのほとんどが、広告掲載に適した基準を満たしたものとなっています。クリエイターが収益化している動画の中で黄色のドル記号アイコン(広告掲載が制限されているか、広告がまったく掲載されないことを意味します)が表示されているのは、わずか 10% 未満に留まります。

 

クリエイターのビジネスの拡大を支援 

YouTube はこの数年間、YouTube クリエイターの収益拡大と収益源の多様化につながる、多面的なビジネスの構築に取り組んできました。現在では、広告YouTube Premium 、グッズ紹介機能Super Chat や Super Stickers といった有料デジタル アイテムなど、収益を得る様々な方法をクリエイターに提供しています。

YouTube は、クリエイターが収益を得ながら視聴者との関係性を深められる新たなツールへの投資を続けています。その一例が、新機能の Super Thanks です。また、YouTube は次世代のクリエイター支援にも全力で取り組んでいるため、YouTube ショート ファンドなどの収益を獲得できる別の方法も、YPP への参加の有無を問わず、クリエイターに提供しています。信頼できるクリエイターを収益面で優遇し、そのビジネスの拡大をサポートすることは、今後も変わらず YouTube にとっての最優先事項であり続けます。

YouTube は開かれた場であることを前提として構築されています。そのことが、数百万人ものクリエイターが表現の場所とコミュニティを見つけることを可能にしています。その一方で、YouTube で収益化を許可されるチャンネルの要件は厳しく設定しています。また、視聴者とクリエイターを守るためにコミュニティガイドラインに違反するクリエイターや動画を今後も適切に管理し、YPP を成長させながら、責任を果たす取り組みを続けてまいります。この様な投資が、クリエイターのエコシステム全体の今後の成功の核になると考えています。


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